みなさん、こんにちは!ヨネダと申します。
主に営業、企画・開発が中心ですが、日々、社内外に向けて、
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今回は、プロ野球、セントラルリーグで、快進撃を続ける広島東洋カープを題材に、
強い組織になるための「人材採用」について考えたいと思います。
早速ですが、7月19日(水)の14対3で圧勝した阪神タイガース戦でのスターティングメンバーを見てみましょう。
実は、この表に結果を出す組織になるためのヒントが隠されています。
2017/7/19(水)広島東洋カープ スターティングメンバー
打順 | ポジション | 名前 | プロ入り前 | プロ入り年 | 年齢 |
1 | ショート | 田中 広輔 |
JR東日本 (社会人) |
2013年ドラフト3位 (入社4年目) |
28 |
2 | セカンド | 菊池 涼介 |
中京学院大学 (大卒) |
2011年ドラフト2位 (入社6年目) |
27 |
3 | センター | 丸 佳浩 |
千葉経大付属高校 (高卒) |
2007年ドラフト3位 (入社10年目) |
28 |
4 | ライト | 鈴木 誠也 |
二松學舍大付属高校 (高卒) |
2012年ドラフト2位 (入社5年目) |
22 |
5 | レフト | 松山 竜平 |
九州国際大学 (大卒) |
2007年ドラフト4位 (入社10年目) |
31 |
6 | ファースト | 新井 貴浩 |
駒澤大学 (大卒) |
1998年ドラフト6位 (入社19年目) |
40 |
7 | サード | 安部 友裕 |
福工大付属城東高校 (高卒) |
2007年ドラフト1位 (入社10年目) |
28 |
8 | キャッチャー | 會澤 翼 |
水戸短大付属高校 (高卒) |
2006年ドラフト3位 (入社11年目) |
29 |
9 | ピッチャー | 中村 祐太 |
関東第一高校 (高卒) |
2013年ドラフト5位 (入社4年目) |
21 |
いかがでしたでしょうか。
打順やポジションだけでなく、出身校や年齢なども記載してみましたが…
何かぼんやりと共通点が浮かびませんか?
そう、この日のスターティングメンバーは、全員がドラフト指名からの入団。
つまり、民間企業の採用で考えると全員が「新卒採用での入社」なのです。
人員構成から考える広島東洋カープの強さの秘密
しかも、
・高校生からの採用が5人(丸、鈴木、安部、會澤、中村)
・大学生からの採用が3人(菊池、松山、新井)
・社会人からの採用が1人(田中)
プロ野球で社会人からの入団は、
民間だと大学院からの採用もしくは第二新卒として採用と考えるとちょうどよいかもしれません。
また、入社年次でいうと、
5年目前後の若手が5名、10年前後の中堅が3名、約20年目のベテランが1名と
組織としても人員構成がピラミッド型となっており、バランスのいい構成となっています。
2016年の25年ぶりのリーグ優勝まで時間はかかりましたが、採用の視点で考えると
強くなるべくして、強くなったということでしょう。
本当に強い組織をつくるために、非常にバランスの良い「新卒採用」を行い、
じっくりと教育・研修、OJTを続け、それが結果に結びついたすばらしい一例です。
※入社後すぐに結果を出した選手ばかりではない、というところもカープの特徴かもしれません。
才能を見出し、個々人の適性に合った能力開発をしてきた結果だともいえるでしょう。
もちろん、エルドレッド選手やジョンソン選手など、「経験者(中途)採用」も
成功しているということも忘れてはなりません。
中途採用については、どの部署にどういった人材が足りないのかを分析することから考えてなくてはなりません。
現場の意見をうまく集約しながら、ピンポイントで人材発掘を行わなければなりません。
スカウト(採用担当者)の腕の見せ所かと思います。
また、エルドレッド選手は広島というチームによく馴染んでいますので、
組織に合う価値観や考え方を持った人物を採用する、という視点からの成功例としても考えられそうです。
長期的な視点に立てば、新卒採用は必須
短期的に勝負に勝つためには、必要な即戦力は非常に重要です。
しかし、20年、30年と長期的な視野で成功する組織を作るためには、
「人材採用」においては、新卒採用は非常に重要であることが、
この広島東洋カープの快進撃を考えると納得いただけると思います。
また、最近では一度社外に出た人を呼び戻す人事制度を設ける企業も昔に比べて、多くなってきたようです。
たとえば、サイボウズ株式会社の「育自分休暇制度」(https://cybozu.co.jp/company/work-style/)や、
横浜銀行の「ジョブ・リターン制度」(http://www.boy.co.jp/recruit/return.html)などが挙げられます。
新井選手、黒田選手のように、民間企業でも「出戻り採用」も今後、フューチャーされてくるかもしれません。
今回は、採用基準(ドラフト戦略)についての話はしませんでしたが、
この基準も組織強化のための大事なポイントです。
これについては、また別の機会でお話しできればと思います。