こんにちは、アライです。
2018年1月5日付の日本経済新聞の社説欄に気になる見出しがありました。「いつの間にか『仕事熱心』 をやめた日本人」というものです。
文章は、昨年アメリカの調査会社ギャラップ社が公表した、仕事への熱意度調査で、日本での「仕事に熱意を持って積極的に取り組んでいる」従業員の割合は全体の6%、調査した139ヵ国中132位となったという調査結果などをもとに、「日本人は仕事熱心」という常識は、もう過去のものかもしれない、という印象とともに、日本企業の収益力の低下、不祥事や労働災害への影響、政府の働き方改革への懸念へと言及されています。
この中で特に、唸らされた一文がありましたので、引用します。
「与えられた仕事を指示通りにこなす受け身の勤勉性は、それなりに高いものの、自ら主体的に仕事に取り組む姿勢に欠ける現状は非常に心配だ。働き手の熱意の低い職場から、目の覚めるようなイノベーションが生まれないのは、自明だろう。」
受け身ではなく、主体性を持つこと。このことが重要だと、私自身も心に留めたい記事でした。
想いを持ち、物事にあたる
熱意のある仕事ぶりといえば、先月逝去された“闘将”星野仙一氏のことを想起してしまいます。
70歳という若さで多くの人々に惜しまれ、安らかな眠りにつきました。TVでの追悼番組やネット上では、たくさんの人がこの早すぎる死を惜しんで、コメントを寄せていました。
本当にたくさんの人達が感謝し、また別れを惜しみ悲しんでいるのを見て感じたこと。
なぜこんなに多くの人達が、星野氏の死を惜しまれるのでしょう。現役時代は「打倒巨人」を胸に闘志むき出しで戦う姿があり、中日、阪神、楽天の監督時代でも、想いを隠すことなく前面に出し、指揮を執る姿あり…
昨年11月の野球殿堂入りを祝う会での挨拶で、野球への想いを「恋している」と表現したように、おそらく、野球に対して、監督という役務に対して、常に熱い想いを持ち戦ってきた姿勢や姿があり、そうした星野氏の姿勢やその人柄に魅了されてきたからでしょうか。
「想いを持ち、物事にあたること」
その大切さを、星野氏を通じて改めて感じました。
基礎を築く努力
最後に。先月の成人式で、TVニュースや新聞では、はれのひ株式会社の事件が大きく取り上げられた中、大学生に対し「働くこと、生きること」をテーマにするイベントでの、池上彰氏のコメントを紹介します。
「初心を忘れず、本業の仕事を頑張り続けたことで、今につながる基礎を築けたのかなと思います」
ろくに原稿も書けず、給与に見合う仕事が出来ていなかったNHK入社当初。
「俺はいったい何をやっているんだ」という気持ちになりながらも、負けずに記者としてすべきことを必死にやってきた努力が、今に繋がっていると述べています。
仕事がつらいとか、面白くないとか、誰かがどうとか…仕事に対して様々なことを思い悩むことがあるでしょう。
何歳になっても初心を忘れず、熱い想いを持ち、じっくり考え、自分なりに答えを探し進んでいこうと思った次第です。